ベクトルの終点の存在範囲

終点の存在範囲 まとめ
例題

終点の存在範囲


一直線上にない3つの点O,A,Bに対し、

   

とおくと、の終点Pはsとtを変えることで様々な位置に動きます。点Pが動くことのできる範囲を終点の存在範囲といいます。
以下では、基本的な4つのパターンを説明します。



(1) s+t=1
係数の和が1の場合、点Pは直線AB上を動きます。

解説
式を変形していきます。

   

         

   

   

             

t を色々と変えてやると点Pは直線AB上を動くことが分かります(青色部分が存在範囲)。
存在範囲1



(2) s+t=1, s≧0, t≧0
これは(1)の条件にs≧0, t≧0を加えたものです。このとき、点Pは線分AB上を動きます。

解説
(1)より、式を変形して

   

となりますが、s=1-t≧0より、t≦1です。これとt≧0から0≦t≦1であることが分かります。図より、0≦t≦1であるのはPが線分AB上にあるときです(青色部分が存在範囲)。
存在範囲2



(3) s+t≦1, s≧0, t≧0
係数の和が0以上1以下の場合、存在範囲は三角形OABの周とその内部になります。

解説
s+t=kとします。

0<k≦1のとき

   

   

とすると

   

s+t=kの両辺をkで割ると、(s/k)+(t/k)=1となります。ここから、上の式の係数の和が1であることがわかります。
また、s/k≧0,t/k≧0より、点Pは線分A'B'上を動きます((2)を参照)。

k=0のとき、s,tはともに0なので点PはOと一致します。
存在範囲3



(4) 0≦s≦1, 0≦t≦1
s,t がいずれも0以上1以下の間を動くとき、点Pの存在範囲は平行四辺形OACBの周とその内部です。

解説
sを固定してtを動かすと点PはOBと平行な線分DE上を動くことになります。0≦s≦1の範囲でsを変化させると、DEはOB(s=0)からAC(s=1)まで平行に移動します。よって、存在範囲は平行四辺形の周と内部です。
存在範囲4


まとめ
一直線上にない3つの点O,A,Bに対し、で定められる点Pの存在範囲
(1) s+t=1
 →直線AB
(2) s+t=1, s≧0, t≧0
 →線分AB
(3) s+t≦1, s≧0, t≧0
 →三角形OABの周と内部
(4) 0≦s≦1, 0≦t≦1
 →平行四辺形OACBの周と内部




【例題】
一直線上にない3つの点O,A,Bに対し、と定めたとき、次の条件を満たす点Pの存在範囲を図示しなさい。

   




4つの形のどれに対応するか考えますまとめ

(1)「係数の和が1ならば存在範囲は直線となる」という条件をうまく使いましょう。
2sとtの和が1なので、この2つを係数とするように式を変形します。

   

   

係数部分を2sとtにしました。2sにするために2倍したので逆数(1/2)をベクトルの前に掛ける必要があります。

とすると

   

よって、点Pの存在範囲は直線A'Bです。
存在範囲5


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